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こんばんは。

相も変わらず、空いた時間にちょこちょこと映画を観ている私です。因みに邦画しか観ません。久しぶりに、最近観たやつについて書くやつやります。

 

ふがいない僕は空を見た

何故この映画を観ようと思ったのかというと、監督がタナダユキさんだったから。あと、DVDの裏表紙に女の人がコスプレ服で横たわっている写真が載っていたから。私調べによると、コスプレが関係している映画はカルマ的であることが多い。

タナダユキさんっていうのは、「俺たちに明日はないっス」とか「お父さんと伊藤さん」とか「百万円と苦虫女」の監督を務めた人で。なんというか、この方が撮る映像はザラつきがあってコントラストが強めで、エグみが綺麗に出されていて、飾り気の無い気持ち悪いところが切なくて愛おしいみたいな。そんな感じだなと勝手に思っている。日常的で丁寧なエグみ。

そんなタナダユキさんが監督で、裏表紙にはコスプレ衣装の女。いいに決まってるんですよ。

本当は軽く内容を説明したいんだけど、なんていうかできない、この映画に関しては。だからすごく分かりにくい感想になると思います〜。すめそ。

多分ジャンル的には違うんだろうけど、私にはこの映画は果てしなく「日常系」であるように思えた。人間と人間が関わる時に見える何かは、必ずその人間の氷山の一角で。見えない部分や事情は見えないまま、嫌なことを思ったり、言われたり、嬉しかったり、悲しかったり、切なかったりする。そんな当たり前の日常。これはさっきも書いたタナダユキさん監督の映画、「お父さんと伊藤さん」を観た時にも思ったことなんだけど。(恐らくそれもブログに書いているので2回目になるんだろうけど)

人間って、分からない。色んな形の粒子を自分の中や過去に持っているくせに、全てを出さないから。「察する」ことは可能かもしれないけど、それは絶対に正しくはない。9割方違うんだろうな、と勝手に私は思っている。そうやって他人のことを分からないままそれでも物語が進んでいくことが、生きていくことが、「日常」なんじゃないかしら。本当に当たり前のことを言うけど、人間って0か1かじゃないんだね。そうなんだね。

分からないことは、分からない。完結させる必要もなければ、解決させる必要もない。何故なら、その映画の中で生きていた人間はこれからもきっと生きていくから。人生に教訓を持たせる必要なんてなくて、道徳的である必要もなくて。そういうこっちゃな。(どういうこっちゃ)

 

で、思ったのが。この映画、時系列がかなりバラバラで。しかも、場面場面によって主人公的立ち位置が切り替わる。それでもちゃんと分かるし、納得しながら観ることができたのがすげーーー!って思った。場面によって主人公が切り替わるのも、「映画」じゃなくて「一人一人の人間」を観ているんだなという気持ちになった。

そう、あとね、なんて説明したらいいか分からないんだけど、主人公の好きな女の人には、「現実」を「非現実」で誤魔化しながらなんとか生きているようなところがあって。その現実と非現実を交互に描写する場面や交錯する場面があったのが、めめめめめちゃくちゃ良かった。辛かったけど。コスプレ衣装で、子連れに出くわすところとかね、「あっ、壊れた」って思っちゃったよね、、

そしてこの映画、性行為シーンをかなりしっかり映すというか。本当にちゃんと映していて。やっぱ、ウワッ気持ち悪いなって思うんだけど、気持ち悪いものを気持ち悪いまま映すのがなんか良くて。性行為を見せられているだけなのに、そこには切なさや喜びやいじらしさが確かに存在していて。人間だなーってなる。

 

ここからは小ネタ、じゃないけど、オッと思ったところをただただ書く。

・主人公の好きな人の旦那さんを、山中崇さんが演じている!!!!!!

私が最近ずっと観ていたドラマで「面白南極料理人」というのがある。そもそもかもめんたるのう大さんが出ているとのことで観だしたんだけど。それに「凡さん」として出ていたのが、そう、山中崇さん!!めっっちゃいいんすよ、可愛くてお茶目で。出てきた瞬間、「えー!」ってなって調べちゃった。

・主人公の好きな人を演じた田畑智子さんがはちゃめちゃに可愛い。

カエル顔好き俺大歓喜。万歳。天晴れ。

・主人公の家(個人産院)で働いているみっちゃんという女の人がサラッと言った「馬鹿な恋愛したことないやつなんて、この世にいるんすかね〜〜」が、良かった。

救われます、非常に…。

 

ここまで読んでくれた非常に希少な方はもうお気付きかもしれないけれど、これだけつらつらと書き並べているということは、この映画がめちゃんこ良かったですよということなんです。

 

この映画にテーマをつけるとしたら「出産」でも「命」でも「恋愛」でもなくて、「生きる」だと思う。最後に全く関係の無い女の人の出産シーンがあるんだけど、何故かそこで込み上げてきてちょっと泣いてしまった。そういうことじゃん、つまり。そういうことなんじゃん。

 

他の映画についても書きたかったのに、もう2000字とかになってしまったのでやめとく。

 

タナダユキさん、三木聡さん、クドカン、萩上直子さん、松居大悟さんは確実に間違いねぇですね、、ってかジャケとかタイトルで借りた時の率が凄い、、、

近々また書くと思います。

ずっと観たかったフィッシュストーリーと、パンドラの匣を借りたので。