こたつ欲しい

私だけ1人用の蚊帳に囲まれて生きているのではないかという気がする、私だけ見てる世界が他の人とは全く違うものなのではないかという気がする、なんだか身の危険を感じる、私の部屋だけ宙に浮いている気がする、こうやってふわふわした地に足がつかないような疎外感の中で誰かに殺される気がする。

言葉を当てはめれば孤独感とか寂しいとかそういうことなのかもしれないけれど、なんかその言葉は好きじゃない。別に孤独を悲しむ人間じゃないし、寂しいなんて思わない、思いたくもない。恐らく1番の解決策は「人に会うこと」なんだろうけど、こんな時に会える人がいる人間だったら、そもそもこんなことにはなっていない。けれど、抱きしめてくれなくても、分かるよと言ってくれなくても、蚊帳を少しだけで良いから破って手を握ってくれるような人がいたら何か違うだろうかとは思う。いないから部屋の鍵を全部閉めた安全空間でこの時期が過ぎ去るのを黙って待ったり、背後や擦れ違う人にビクビクしながらバイトに向かったりするしかないのだけれど。

「私だけが」と思う時は大抵間違っているし、勘違いだし、思い違いだ。分かって言っている。分かっていても分かっていなくても恐怖心は変わらない。正論が最も役に立たない瞬間だ。

「私だけが不幸」だとか、「私だけが上手くいかない」と思う瞬間はほとんど無い。私の人生で上手くいかないことがあったら、それは多くの場合が「運」や「ツキ」、「周りの人間」のせいでは無くて、自分のせいだからだ。自分に非が全く無かったら周りの人間や運のせいにできるのにな。ただ、「私だけが経験不足」「私だけがスペック不足」と思う瞬間は沢山あって。人とうまく会話ができないこともそうだし、他人がスラスラできることが私にはとっても難しいことだったりする。

馬鹿にしてくれて構わないのだけれど、私は友達や恋人との写真の撮り方が分からない。急に「撮ろー!」って言っていいものか、急にカメラを向けていいものなのか、「撮ってください」とお願いするべきなのか、分からない。どれが正解だとしても恥ずかしくて言い出せない。言葉を発することにいちいち勇気がいるのだ、私は。(相手にもよるしお酒飲んでたりするとまた違うけどね)

そもそも、他人と遊んだり必要以上に関わったりすることを避けてきた人生だった。「図々しいと思われたくない」「踏み込み過ぎたり踏み込まれ過ぎたりしたくない」とかいう理由で。だから、経験が無いだけなんだよなと思うようにはしている。

そんな人間がこうして遠回しにでも人恋しく思えるのは大事なのかもしれない、とも、思う。早く、少しでいいから世界に許されたい。いつか私の周りにだけある薄い膜みたいなものが空気に溶け込める瞬間が来て、こんな気持ちがあったことも忘れるのかなあ。良いんだか悪いんだか。良いのか。

こういう時に聴く曲の正解が分からないからNeverShoutNeverを聴いている、正解でも間違いでもない気がする。笑

 

追伸

バイト頑張ったらちょっと元気になりました。