アトラクション田都
自分らしいことなんて無いよな〜と思うし、ましてやコンテンツや手段に左右されるイメージだったら要らないや〜とも思うし、駆け引きの必要な人間関係だったら要らないや〜とも思うし、パスタはたらこだよな〜とも思うし、ほんだしって革命だよな〜とも思う。
「きりこについて」という本を読んだ。西加奈子。
見た目が「醜い」きりこが、生きていく話。
やはり人間も猫もカエルもトカゲもムカデも、ただ存在しているという事実が単純に尊いものなんだな。私はよく「各々が各々に生きているだけ」と言うけれど、それはきっと間違いではなかったなと思った。再確認。良かったあ。自分で辿り着いたものが好きな人間によって肯定されるの、良いよね。
何故考えていることとたまたま手に取る本はこんなにもマッチしているんだろうか。同じく西加奈子の「i」を読んだ時もそうだった。
ただ存在すること、ただ生きていることって、なんだかかなり難しいらしい。だから私は何回も何回も何回もその事実を自分の中で反芻してしまうんだろう。何回思い直したって足りない。一方猫は全てを知っていて、理解している。とうの昔に。そうして、尊い眠りにつくのだ。
きりこの周りの人間がその後どのような人生を送ったか、どのような存在になったかが、何度も何度も描かれるのが印象的だった。醜かろうが、美人であろうが、ただ各々に生きていくのだ。
自分の人生で得た気付きを、人間としての気付きを、こうして美しく力強い物語にして言葉や文章にできるのが本当に羨ましい。限りなく果てしなく優しい。素敵な本を読むと私も文章を書きたくなる。また何か書くかもしれないです。。優しいものを書きたい。。
私のやりたいことが沢山あるのは、好きなことや好きなものが沢山あるからなんだなきっと。愛故じゃん。素敵じゃん。
電車揺れるからつり革持とうと思ったら50メートルくらい上にあったじゃん。助けて。